活用されるのが周辺のトライアル店舗との連携による配送の効率化とAIだ。トライアルGOでは、店内に調理場などがなく、惣菜や弁当、生鮮食品など、特に回転が速い商品の在庫を、近隣の通常のトライアル店舗から1日4便の配送によってまかなっている。これによって、商品在庫を最小限にしつつ、通常店舗と同じような品揃えをカバーできる。
この在庫管理と商品の配送に活用されるのが、売り場カメラとAIだ。カメラが商品棚をモニタリングして売れ行きを確認し、AIが店舗の過去の売れ行き、天候などさまざまなデータから補充の必要性を判断。近隣の店舗へ配送指示を送ることで、トライアルGOで品切れを起こさずに、適切なタイミングで補充できるようにした。
トライアルGO脇田店自体はオープンしたばかりで過去のデータがない。今後の店舗運営の間に得られたデータを加味していくことで、より精度の高い配送指示が出せるようになるとしている。
寿司・惣菜・弁当の販売では、さらに売り場カメラと電子棚札を連携させて「世界初」(同社)という、AIを使った「自動値下げ」機能を実現。弁当類の売れ行きと過去のデータを踏まえてAIが売れ残りを判断。自動的に20%、半額といった値下げを行い、電子棚札の表示を変更する。商品に貼付された値札は変わらないが、バーコードの情報が変更されているため、リーダーで読み取ると値下げが反映された形になる。
通常の値下げは、製造日時などから、どのタイミングで値下げするかを従業員の経験で判断し、さらに値下げシールを貼り付けていく手間が発生する。これを自動化することで店員の作業がなくなり、省人化、効率化につながるわけだ。また、廃棄ロスの削減も期待できる。
現在、このAIを使った自動値下げはトライアルGO脇田店のみだが、同社のスマートストア戦略の一環として、今後他の店舗にも展開していくことも検討しているという。
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