男女共同参画──誰もが一度は耳にしたことのある言葉だろう。1999年6月に男女共同参画社会基本法が施行されたことにより浸透した言葉で、男女が「社会の対等な構成員」としてあらゆる分野の活動に参画する機会を持ち、均等な「政治的、経済的、社会的及び文化的利益」を享受する社会を目指すものである。
確かに、40年前などに比べれば女性の社会進出は進んでいるように感じる。しかし、地方では現在もまだ課題が山積みである場合が多い。
筆者も、2011年までの10年間ほど、東北の中核都市で生活していたことがあった。幸い、現地で登録した派遣会社が地元で有名だったこともあり、チェーン店を全国展開する大企業で働いたり、現職(ライター)の礎となる職業を経験したりできた。しかし一方で、その地域での女性の地位を低く感じたことも事実だ。
女性が就く職には限りがあり、接客のサポート、事務方のサポート、スーパーのレジ打ち、売れなかった分は自腹で買い取らねばならないような飲料の配達などが主なものだ。ほとんどは最低賃金ギリギリ、配達に関しては歩合制で働かざるを得ない。職がないのをいいことに、派遣会社に言いくるめられて搾取されている例も目にすることがあった(筆者が所属していたのとは別の派遣会社だ)。
長年続くこうした状況を打開する手はないのか──そう考えて、福島県郡山市で「女性のキャリアを支援し、地位向上を目指す」目的でWebデザイナー養成スクールを立ち上げた企業がある。マーケティング関連事業やWeb制作を担うハタフルだ。
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