本記事は、筆者のnote「人的資本経営とタレントマネジメント(その3) 〜「人的資本経営」にタレントマネジメントは有効か?〜」をITmedia ビジネスオンライン編集部で一部加筆・編集の上、転載したものです。
前編では、「人的資本経営」を実現するためには、前章で挙げたような観点で情報を管理していくことが求められることを説明しました。こうした情報の管理に関して、タレントマネジメントシステムの活用は有効なのでしょうか?
ISO30414で規定されている11領域のうち、前章で取り上げた「後継者計画」「ダイバーシティ」「スキルと能力」の3領域についてSAP SuccessFactorsで検証します。
検証にあたっては、下記の3つの観点でチェックします。
前編で取り上げた3つの領域の項目は、具体的には以下の通りです。
ダイバーシティの「その他の多様性の指標」については、ユーザーが選択する指標次第ですが、その他の情報項目については全て管理可能であることを確認しました。対応するSAP SuccessFactorsのモジュールは下記の表1の通りです。
一部コストなどの情報には、一般管理費などに関する情報を用いるため、その際は会計システムとの情報連携が必要になります。
ISO30414では表1の3領域に8領域を加えた全11領域58項目について情報管理が規定されています。このうち、全体の過半数の項目についてはSAP SuccessFactorsが標準で保有する項目でほとんど管理が可能で、勤怠やエンゲージメントなどの関連システムと連携すれば、9割程度の項目は管理できそうだとも確認できました。なお、残りの1割は定量化が困難な定性的情報です。
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