――ノートを開発にするにあたって、苦労したことは何だったでしょうか?
関: 鉄緑会さんから設計図をいただきまして、できることとできないことにわけました。当社は出版社なので本や雑誌などをつくってきましたが、ノートの経験はほとんどありません。個人的にもノートをつくったことがないので、できないことがいくつかありました。例えば、「ページは180度開くようにしてほしい」「ペンのすべりがよくなるような紙を使ってほしい」といった依頼があって、「解決することは難しいなあ」と思っていました。
「でもここであきらめてはいけない」と思って、文具メーカーのコクヨさんにお願いすることに。結果、いくつかの課題を解決する形でノートが完成しました。
書籍の編集と違って、ノートの開発は小さな工夫の積み重ねであることが分かってきました。どれだけ工夫しても目立ちにくく、見た目も地味に感じるかもしれません。それでも「実はこんなにスゴいんだよ」といったことを分かっていただくために、Webサイトのページ作成に時間をかけました。「普通のノートと同じだなあ」「どこがどう違うの?」などと思われてはいけないので、ノート術を掲載したり、科目別に使用例を紹介したりしました。
――ふむふむ。使い方を見ているだけで、勉強ができるような気分になってきますね。はっ、でも、こんなことが書かれている。
『このノートに書けば成績が伸びる、そんな魔法のようなノートなど世の中にはありません。見た目に美しいノートを仕上げればそれだけで頭に入る、というわけでもありません。「大事なのは何をどう書くか」これだけです』
「できるだけ楽をして、成績を伸ばそう」などと考えてはいけない、ということですね。本日はありがとうございました。
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