リテール大革命

「その発想はなかったわ」 コーセーの“化粧をしないITリーダー”が、オンライン接客を開発して気付いたこと一線引かない(4/4 ページ)

» 2022年05月23日 07時00分 公開
[酒井真弓ITmedia]
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取材後記 「WEB-BC SYSTEM」で、アイメークを相談してみた

 筆者は長年、アイラインを引いても眠そうに見えるという悩みを抱えていた。「WEB-BC SYSTEM」を使ったオンラインカウンセリングサービス「DECORTE Personal Beauty Concierge」の時間は最大30分。テレワークの合間にちょうどいい時間だ。試さないわけにはいかない。

 担当してくれたのは、同サービス専任のBCとして活躍するJunkaさんだ。オンラインカウンセリングを始めて、「新型コロナの影響で会って相談しにくい」「仕事や育児に追われてお店に行けない」という悩みに応えられるようになったのがうれしいと語る。また、自宅から相談できるという特性上、「すっぴんで肌悩みを共有しやすい」といった声や、男性からのスキンケア相談もあるという。

 オンラインカウンセリングが始まった。当然、店頭のようにメークを施してもらうことはできない。Junkaさんに教えてもらいながら自分で手持ちのアイラインを引いてみるのだが、実はその方が勧められたメークの方法が身につくという利点もあると思った。

 結果、アイメークにまつわる積年の悩みを解消することができた。まず、アイラインは目頭から目尻にかけて一直線に引くものだと思い込んでいたのだが、Junkaさんの言う通り、まぶたの中心から目尻にかけてグラデーションを描くようにすると途端に垢抜けた印象に。アイシャドウも、目尻から目頭へと塗ったほうが発色が良くなるというテクニックを伝授いただいた。30分でものすごい情報量。テレワークのスキマ時間で筆者のメークスキルは格段にアップしたと思う。

向かって左の半顔にアドバイス通りにメークした写真

 最後にJunkaさんが勧めてくれたのは、ピンクのグロッシーなアイシャドウと、落ち着いた薄紫のアイライナーだった。自分では絶対に選ばない色だ。初めての色、それだけでなぜか心が弾み、画面の前で一人笑顔になった。

著者:酒井真弓

ノンフィクションライター。アイティメディア株式会社で情報システム部を経て、エンタープライズIT領域において年間60ほどのイベントを企画。2018年、フリーに転向。現在は記者、広報、イベント企画、マネージャーとして、行政から民間まで幅広く記事執筆、企画運営に奔走している。日本初となるGoogle Cloud公式エンタープライズユーザー会「Jagu'e'r(ジャガー)」のアンバサダー。

著書『ルポ 日本のDX最前線』 (集英社インターナショナル) 、『DXを成功に導くクラウド活用推進ガイド CCoEベストプラクティス』(日経BP)、『なぜ九州のホームセンターが国内有数のDX企業になれたか』(ダイヤモンド社)。


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