山形県「羽前小松駅」のしょこら駅長 “ネコファースト”な働きぶりとは? 駅運営のNPOに聞く昼寝も仕事のうち(3/4 ページ)

» 2022年05月27日 09時20分 公開
[菊地央里子ITmedia]

昼寝も大切な“業務”

 町民や職員に親しまれる、しょこら駅長。一体、どんな業務をしているのだろうか。主な業務の1つが、駅窓口から利用客が通るコンコースを見守ることだ。業務の傍ら、“昼寝業務”にもいそしみ、寝顔を見た利用客からは笑みがこぼれる。

 細谷事務局長はしょこら駅長の公式Twitterアカウント(@chocolat_komatu)の更新も担当。毎日の業務の様子を投稿すると、全国のファンから「お疲れさま」などねぎらいの言葉が寄せられる。地域のイベントのゲストとして町や駅の情報発信に加え、他のネコ駅長とのSNS上での交流なども行っており、そうした功績から21年には「山形ふるさとCM大賞」にも出演。ネコ駅長としての活躍の場を広げている。

ネコ 窓口業務の傍ら昼寝業務にいそしむ

 しょこら駅長の効果は駅の利用者数にも現れている。しょこら駅長の就任前、同駅の主な利用者数は1日数百人程度で、利用者の大半が地元の高校生だったという。就任後はTwitterなどでの働きぶりが話題となり、駅長を一目見ようと山形県外などからの観光客が急増。利用者数の増加や駅の知名度向上に一役買っている。

 細谷事務局長は「待合室では、しょこら駅長をきっかけに会話が弾むなど、利用客同士の交流が増えたこともうれしい効果だ」と話す。しょこら駅長は地域住民にも好影響を与えているようだ。

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