しょこら駅長は、もともとはいわゆる野良猫だった。19年5月10日頃に職員に保護されたが、当時は自宅保護が難しく、羽前小松駅の管理駅であるJR米沢駅(山形県米沢市)で一時的に保護することになった。警察や保健所へ拾得届を提出し、飼い主を探していた中で、駅で自由気ままに過ごすしょこら駅長の姿が、利用客の目に止まり「今人気のネコ駅長みたいだね」と、可愛がられるようになった。
結果的に、その後も飼い主は現れず、保護から約半年後の同年10月12日、駅前イベント開催時に駅長に就任。駅長としての初仕事である就任式は、豪雨と暴風の中ではあったものの、報道陣を含む約50人の観客に見守られながら行われた。職員手作りの駅長帽を授与され、カメラやインタビューにも物怖じすることなく対応。ネコ駅長としての堂々とした働きぶりを見せつけた。
駅長就任から約3年。利用客との交流やふれあいにとどまらず、地域のイベントへの参加やSNSでの情報発信など、しょこら駅長の業務は広がりを見せている。だが、どれほど有名になっても、「猫であるしょこら駅長に極力ストレスや負荷をかけたくない」と細谷事務局長。「あくまで“ネコファースト”の姿勢は変えず、これからもネコと人間どちらも働きやすく穏やかな職場環境を目指していきたい」という。
今後の目標について、細谷事務局長はこう語った。「地方路線は利用客の減少が著しいのが現状ですが、しょこら駅長を通して米坂線をPRしていくことで、少しでも多くのお客さまに愛される駅としょこら駅長を目指していきたいです」
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