部下とのオンライン面談、「高圧的に見える」と言われた どうすればいい?Q&A 総務・人事の相談所(2/2 ページ)

» 2022年06月13日 08時00分 公開
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コミュニケーション実践編

・リアクションは大きめに

 うなずきは大きめに、あいづちは相手の話を邪魔しないように、しっかりと反応をしましょう。オフライン面談(落ち着いて話ができる会議室などで実施)と、オンライン面談(会社または自宅でノートパソコンの画面の中の相手と話す)では、没入感の違いから相手が受け取れる情報に大きく差がでます。

 オフライン面談では、相手を見ずに手元の資料に目を落としていても、相手の些細な反応や呼吸を感知できることがあります。一方、オンライン面談において、それは難しいことが少なくないです。オンライン面談では、自身がしっかりと聴いていることのアピールをオフライン面談より大きめに行うといいでしょう。

・話すときは、カメラ目線を意識

 基本の目線はカメラへ向けてください。部下から見たときに視線が合って、こちらを見てくれているように見えます。もちろん、モニタで部下の表情を見ることも大切です。ただ、カメラに向いて話すのは非常にやりづらく、慣れが必要なため、気がつけば部下の表情だけを見ている状態になりがちです。カメラ目線を特に意識してみてください。

・画面共有は必要な時だけ

 資料を示して、互いに同じ個所を確認して認識合わせをしながら進められる点が、オンライン面談の優れている点です。しかし、使用するのは必要最低限に留めましょう。多くのオンライン会議ツールでは、資料・画面共有機能を使うと、共有情報が画面の多くを占め、カメラ映像が小さく設定される傾向にあり、部下の些細な表情の変化や反応を見落としてしまう懸念があります。

 顔を部下に向けた状態で喋ることができる点においては、上司にとって使い勝手がいいですが、資料が不必要になったら共有を解除したほうがいいでしょう。

 直接対面で実施するオフライン面談よりも、互いに表情や空気感など繊細な情報を受け取りづらいのがオンライン面談の難点です。少しでもこのデメリットを補えるように「傾聴の姿勢づくり」を工夫することが大切です。

 今回は上司のためのオンライン面談のポイントとしてご紹介しましたが、お客さんとの打ち合わせ時にも活用できます。ぜひ、試してみてください。

著者紹介:西澤美典(にしざわ・みのり)

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(株)新経営サービス 人事戦略研究所 コンサルタント。大学卒業後、前職の製造系ベンチャー企業にて営業・人事・総務等の実務を経営者の間近で従事。「社員」と「経営者」の両方の視点から、自社のブランディングに取り組み、自分たちの存在定義を明確にすることで、働く人の意識、商品の方向性、企業文化が構築されていくことを体感する。 経営者のビジョンを大切にした、想いがつたわる人事コンサルティングを行っている。


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