安さ以外にも、企業が配膳ロボの導入を希望する理由が2つある。1つ目は、コロナ禍による非接触運用のためだ。同社によれば、コロナ禍とまん延防止等重点措置終了の兆しが見え始めた3月以降を比較すると、1カ月の導入台数は2倍近い数で推移しているという。
2つ目は、人手不足の解決手段だ。成伯さんは、ロボットが選ばれる理由を、店舗スタッフとしての人とロボットの違いによるものだと指摘する。
「配膳ロボットは、疲れず、シフトの文句も言わず、人間関係のトラブルも起こしません。無断欠勤や、繁忙期に急に休む、ということもありません。言い換えれば、経営側が業務以外のことで時間を割いたり気を遣ったりする必要がない、安定した労働力だということです」(成伯さん)
特にコロナ禍では、時短営業や営業自粛が繰り返され、営業時間が安定せず売り上げの見通しも不透明な期間が続いた。そうした中で、人件費や人員確保のリスクを比較した結果、ロボットの導入を決めた企業や店舗もあるという。
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