学費は「出世払い」で エンジニア養成校「CODEGYM」が取り組むISAとは?金融ディスラプション(1/5 ページ)

» 2022年07月04日 07時00分 公開
[斎藤健二ITmedia]

 デジタル化が進む昨今、引く手あまたの職種といえばITエンジニアだ。GAFAなど海外テック企業に限らず、国内企業でも優秀なエンジニアを特別待遇で獲得しようというところが増えてきた。パーソルキャリアの転職情報サイト「doda」によると、ITエンジニアの求人倍率は2019年頃から急上昇しており、直近では10倍に達している。

 需要が大きい一方で、人材の確保は難しい。その一因は、エンジニアとなるためには専門的なスキルを身につける必要があることだ。

 そんな中、初期の費用支払いなしで、エンジニアに転職後に支払えばよい「出世払い」でエンジニアとなるためのカリキュラムを受講できるサービスがある。LABOT(東京都渋谷区)が運営する「CODEGYM(コードジム)」だ。

 フルタイムで学ぶ20週間のコースと、夜間と土日を使った40週間のコースの2つがあり、費用はいずれも69万円。一括払い、分割払いのほかに、初期費用のかからない「ISA」という支払い方法を用意しているのが特徴だ。ISAとは、Income Share Agreement、所得分配契約の略で、転職が成功したあとに、給与の月額額面の一定割合(例えば10%)を一定期間(2年や3年など)に渡って支払うという仕組み。

 ISAを国内で初めて導入したLABOTの鶴田浩之社長は、「異業種からエンジニアに転職するケースがほとんど。将来的に、年間1000名規模での受け入れ、転職支援のサポートができる事業規模を目指していきたい」と話す。

日本で始めてISAを活用したエンジニア養成講座を提供するLABOTの鶴田浩之社長

 奨学金でもローンでもない、出世払いを実現するISA。果たして怪しいものではないのか? その仕組みをひも解いていこう。

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