学費は「出世払い」で エンジニア養成校「CODEGYM」が取り組むISAとは?金融ディスラプション(2/5 ページ)

» 2022年07月04日 07時00分 公開
[斎藤健二ITmedia]

転職&年収アップの成功報酬

 CODEGYMにおける、現在のISAの支払い条件を改めてまとめると次のようになる。

  • 就職後の給与の月額額面の10%を支払う
  • 支払い期間は30カ月(30回)
  • 年収下限額は276万円

 これはそれぞれどういうことか。まず、CODEGYMを卒業後、エンジニアとして年収330万円で就職できた場合を例に取ろう。このとき、計算上の月収は27万5000円。その10%は2万7500円となり、この額を30回に渡ってLABOTに支払うことになる。

 合計支払い額は82万5000円となり、一括払いの69万円よりは高い。しかし初期費用が一切いらないこと、30回の分割払いであること、さらにもし転職後の年収が276万円を下回ったら、支払いが猶予されるというメリットがある。

 つまり、年収アップのためにCODEGYMに通ったものの、就職に失敗したら費用は発生しない。一般的な前払いの場合、受講料をあらかじめ貯めておかなくてはならないし、教育ローンなどで分割支払いをする場合、転職が失敗しても支払いだけは必要だ。ISAは、成功報酬となっていて、利用者にとってはハードルが低い。

 ではデメリットはないのか。1つは、転職が大成功して年収が大幅に上がった場合だろう。例えば、年収が810万の転職に成功したら、月収67万5000円。毎月の支払い額は6万7500円となり、30回の合計は202万5000円まで膨らんでしまう。

 実はここにも配慮があって、CODEGYMのISAでは、支払い上限が設定されており、総額が99万円に達した時点で支払いが終了する。約15回の支払いで完了するというわけだ。

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