セコマの店内調理「ホットシェフ」 なぜ道民に愛されるのか顧客満足度が最も高いコンビニ(2/4 ページ)

» 2022年07月11日 05時00分 公開
[大村果歩ITmedia]

ホットシェフが愛される理由

 ホットシェフが愛される理由の1つに「種類の豊富さ」が挙げられるだろう。カツ丼、親子丼、さまざまな弁当、フライドチキン、大量の大きなおにぎり、さらには焼き立てのパンまで、棚にはびっちり商品が並んでいる。ホットシェフは店内の厨房で、2〜3人で全ての商品を作っているというが、とても少人数で調理しているとは思えない。

セイコーマート ホットシェフの売り場には、たくさんの商品が並ぶ

 商品数が多いと、調理スタッフの作業が増えてコストがかかりそうだが、なぜセイコーマートは幅広い商品展開にこだわっているのか。

 丸谷会長は「ホットシェフを愛でてくれる、週に何度も来店してくれる固定客を増やしたいと考えています。同じ人が何度来店しても良いように、豊富なメニューを提供。効率を重視した調理方法を確立し、たくさんの種類の商品を大量に作ることができています」と話す。

セイコーマート 定番商品(公式Webサイトより)

 では、どのように少人数でたくさんの種類の商品を、大量に作っているのか。

 「調理方法や調理の手順などを事細かにマニュアル化しています。1日で何を、どれくらい作るか。どういった手順で調理するか、そのためには米を何合炊くべきで、何時から作業を始めたらいいかなど、細かく定めています。調理を効率よく進めるために、さまざまな機材も導入。機材の助けを受けながら、効率的に、たくさんの種類のメニューを、大量に作れるオペレーションを考え抜いていますね。また、新商品を発売する際は必ず調理スタッフをトレーニングしています」(丸谷会長)

セイコーマート 焼き立てパンも販売(価格は店舗により異なる場合がある)

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