岸田内閣の「新しい資本主義」で、人事にはどんな影響がある? 企業に推奨される“人への投資”とは連載「情報戦を制す人事」(1/2 ページ)

» 2022年07月25日 12時00分 公開
[伊藤裕之ITmedia]

連載「情報戦を制す人事」

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 2022年6月7日、「経済財政運営と改革の基本方針2022」いわゆる「骨太方針2022」が閣議決定されました。

 骨太方針で示されたキーワードは、企業の経営方針や人事戦略にも影響を与えることが多く、例年注目されます。骨太方針2022では第2章「新しい資本主義に向けた改革」の中で、「新しい資本主義に向けた重点投資分野」が示され、その冒頭に「人への投資と分配」が挙げられています。

 本稿では、骨太方針2022で示された、「人への投資と分配」の方針について確認しつつ、企業や人事部門に求められる方向性やその実現性について解説します。

 まず、骨太方針2022における、人への投資と分配について、提示された背景や目的、具体的な方針案について見ていきましょう。

背景

  • 人口減少に伴う労働力不足に直面する日本において、創造性を発揮して付加価値を生み出していく原動力は「人」である
  • 「人への投資」は、新しい資本主義に向けて計画的な重点投資を行う科学技術・イノベーション、スタートアップ、GX(グリーントランスフォーメーション)、DXに共通する基盤への中核的な投資である

方針(1):人的資本投資

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