餃子の王将「大阪王将の運営元とは別会社」 “ナメクジ事件”でレビュー荒らしの被害に

» 2022年07月29日 06時30分 公開
[ITmedia]

 中華料理チェーン店「大阪王将 仙台中田店」(仙台市)で「ナメクジが発生している」とSNS上に書き込まれたことを巡り、王将フードサービスが運営する「餃子の王将」の店舗でもGoogle上のレビューが荒らされた。ITmedia ビジネスオンラインの取材に対し、餃子の王将側は「運営元が異なる」と強調。同社広報は「目立った風評被害は出ていない」としつつ「餃子の王将と大阪王将は、資本関係も業務提携関係もない全く無関係の類似会社」と説明している。

photo 「餃子の王将」店舗(出典:王将フードサービス公式Webサイト

「ナメクジの隣のまともな店」「ナメクジ入ってない」 レビュー荒らされる

 Twitterを中心に注目を集めている今回の一件。餃子の王将側は風評被害の存在を否定しているものの、別の関係者は「間違って抗議電話をしてくるケースも一部確認されている」と明かす。

 一方でネット上のレビュー欄では影響が明確に出ている。「大阪王将 仙台中田店」と「餃子の王将 仙台中田店」は店舗名が酷似している上、距離も近いことなどから、「餃子の王将 仙台中田店」のGoogle上のレビューには「ナメクジの隣のまともな店」「ナメクジが入っていない」などの“荒らしレビュー”のコメントが一時確認された(現在は削除済み)。

photo 「餃子の王将 仙台中田店」のレビュー欄

 これに対し、問題が発覚した「大阪王将 仙台中田店」のレビュー欄には「ナメクジをペットとして飼っている店」「ナメクジの天ぷらが最高だった」「ナメクジ美味しかった」など、一連の問題を揶揄するコメントが書き込まれている(一部は削除済み)。

photo 「大阪王将 仙台中田店」のレビュー欄

「餃子の王将」「大阪王将」 源流は同じ

 餃子の王将は1967年、京都に1号店(現在の四条大宮店)をオープン。それから2年後、創業家の親族がのれん分けする形で大阪で始めたのが「大阪王将」の始まりだ。

photo 餃子の王将1号店(出典:同社公式Webサイト)

 当初は同じ「餃子の王将」という名称を使っていたものの、大阪王将の京都出店を巡り、名称使用に関する裁判に発展。最終的に「餃子の王将」と「大阪王将」という別名称を使用することで85年に和解し、現在に至る。

 餃子の王将は王将フードサービスが、大阪王将はイートアンドがそれぞれ運営している。しかし店名が似ていることから、王将フードサービスは自社の公式Webサイトに「餃子の王将とイートアンド株式会社が展開する『大阪王将』は、資本関係も業務提携関係にもない全く無関係の類似会社」との文言を記載し、別会社であることを強調している。

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