ラーメンに限らず、適正価格に悩んだ際は「誰」に「何」を「いくら」で売りたいかを整理するといいでしょう。
「誰」は、顧客のペルソナにあたります。今回のようなラーメンの場合でいうと、居住地や年収、どういったシチュエーションで普段ラーメンを食べているのかなどが要素となり得ます。
「何」は、簡単にいうと「どんな商品を提供するか」です。例えば「もっと高く払ってもいいからチャーシューをたくさん食べたい」という声があったとして、その声に応える役割を果たすのがチャーシュー麺です。
このように「誰」が対象になるかによって、サービスに対して払える金額や求めることが変わってきます。それにどこまで対応し、どの程度商品ラインアップを設けるかが鍵となるでしょう。
そこまでやって初めて「いくら」が決められるのです。「誰」で決めた顧客セグメントが、「何」で決めた商品に、どれだけ支払う意思があるのか。アンケート調査などを駆使しながら適正価格を探っていきます。これが適正価格を探っていくための王道のステップです。
ラーメンの適正価格と一言でいっても、どんな客層か、どんなラーメンかによって適正価格は異なります。2000円のラーメンや、「1000円の壁」といった情報に惑わされず、自社の「誰」に「何」を「いくら」で売りたいかをしっかり考えることが大切だといえるでしょう。
高橋 嘉尋(たかはしよしひろ)
プライシングスタジオ代表取締役社長。
これまでリクルートをはじめとする大手企業から、「money forward」など中小企業まで数十サービスの価格決定を支援。
また、公的機関、学会、雑誌などへのプライシングに関する論文提出や講演会、寄稿などを通じ、プライシングに対するノウハウを積極的に発信。
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