現代から戦時中に転生──iPhoneで撮影した戦争ドラマ「セイコグラム」が話題 NHKが“タテ型撮影”にこだわった理由(3/4 ページ)

» 2022年08月15日 11時26分 公開
[樋口隆充ITmedia]

テレビ業界の“ゲームチェンジャー”になるか

 総務省の調査などによると、近年は若年層を中心にNHKをはじめ地上波のテレビ番組を視聴しない「テレビ離れ」が進みつつある。番組を見ていないにも関わらず、テレビがあるだけでNHK受信料の支払い義務が生じる現行の放送法に対する反発や、サブスク動画サービスの普及などは、そうしたテレビ離れに拍車をかけている。

 最近ではディスカウントストア「ドン・キホーテ」を運営するパン・パシフィック・インターナショナルホールディングスが21年12月に発売した、チューナーレスの“地上波が映らないテレビ”こと「ネット動画専用スマートTV」が品薄になるなど、テレビ業界には逆風が続いている。

photo ドンキが発売した「チューナーレステレビ」

 そうした動きに歯止めをかけようと、民放各局は民放公式テレビ配信サービス「TVer」での、リアルタイム配信を解禁するなど、番組の配信方法を巡って模索を続けている。

photo 民放公式テレビ配信サービス「TVer」

 NHKが実施する番組のインスタ配信やタテ型撮影のコンテンツは、テレビ業界の“ゲームチェンジャー”になり得るか。今後に注目が集まりそうだ。

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