攻める総務

会社にいながら瞑想体験 従業員の“好み”を追加したNTTグループの「実験オフィス」オフィス探訪(2/5 ページ)

» 2022年08月24日 06時00分 公開
[太田祐一ITmedia]

目的別に4つの空間に分かれる

 オフィスは目的別に空間を分けた。集中して業務を行える「フォーカス」、雑談しながら作業ができる「カジュアル」、プレゼンなどがしやすい「イントロダクション」、組織・チーム単位で仕事ができる「チーム」の4つのエリアを用意。

NTT 4つのエリアを用意(出所:プレスリリース)

 オフィスを使用しているのは、同社のデジタルイノベーション推進部とグローバル事業部の2事業部で約100人。現在の出社率は3割程度だという。「カジュアル」エリアは他部署も自由に使える交流の場としても活用されている。

 オフィスに入り最初に目につくのが、NTTファシリテーズがリリースしているアクティビティモニタリングサービス「アクティモニ」だ。従業員のスマホに専用アプリをダウンロードし、オフィスに設置されたビーコンにより、何処に誰かいるか一目で分かるようになっている。人がいるエリアは青く表示され、密になると暖色系で知らせる。

NTT モニター 現在は試験的に限られた社員のスマホにしか導入していないが、遅くても下半期までは100人全てにDL予定

 他部署との交流ができる「カジュアル」エリアでは、音楽が流れ照明にも工夫が凝らされている。音楽と照明は、1日の時間の流れに沿って変化するという。

 「朝は鳥のさえずりを流し、眠くなってくる午後の時間帯はアップテンポの曲に変えるなど1日を通して変化させています。照明も日没後は少しリラックスできる光度に抑え、ゆったりと仕事してもらえる環境づくりを心がけています」(渡邊氏)

NTT カジュアルエリアは照明や音楽を時間によって変化させている

 コーヒーはQRコードによるキャッシュレス決済で購入するが、その際に購買データを取得している。渡邊氏は「データがたまっていけば、個人のバイタルデータと掛け合わせることで、『この人はストレスがたまるとカプチーノを飲むぞ』といったことが分かるようになります。ロボットが先読みしてカプチーノを運んでくるなどができれば」と今後について話した。

NTT ロボットが先読みしてドリンクを運ぶ?

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