最新ゴールドカードのトレンドを網羅 セゾンゴールドプレミアムが狙う日常のお得化とは?金融ディスラプション(1/5 ページ)

» 2022年08月30日 09時02分 公開
[斎藤健二ITmedia]

 資産や所得の二極化がささやかれる中、クレジットカードも二極化の様相を帯びてきた。年会費が50万円を越える超高級カードが順調に会員数を伸ばす一方で、“お得”をうたう還元率の高いカードの躍進が著しい。

 ただ、お得路線の中でも、年会費無料のカードでは楽天カードの強さが光る。直近四半期のショッピング取扱高は4兆4660億円にのぼり、これを単純に4倍すると17.8兆円だ。2021年のクレジットカード業界全体の取扱高約69兆円(経済産業省)と比較すると、楽天カードシェアの高さが分かる。

 楽天カードは高還元で圧倒的な支持を得て急速に勢力を拡大しているが、ECモールとひも付いた同社の手法には、他のカード会社は追随できない。そこで、違った観点でお得をうたうカードが、このところ次々と登場してきている。

 そしてその中心は、年会費無料の一般カードではなく、1万円前後の年会費のゴールドカードだ。単なる還元率の競争から、いかに利用頻度を増やすか、いかに多額の決済をしてもらい、メインカードの座を射止めるかの戦いになりつつある。

 クレディセゾンが8月に発行を始めた「セゾンゴールドプレミアム」もその一つだ(記事参照)。

 このセゾンゴールドプレミアム、昨今のゴールドカードのトレンドを網羅したカードでもある。どんな機能性が流行しているのかを見るとともに、セゾンゴールドプレミアムがそこにどう対応したのかを見ていこう。

セゾンゴールドプレミアムについて話を聞いた、クレディセゾンのペイメント事業部戦略企画部の吉田昂平課長(左)と、ペイメント事業部戦略企画部の森田結香氏

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