勤務先にワーケーション制度があると答えた人に、実際のワーケーション経験について聞いたところ、「ある」と答えた人は27.5%だった。これまで何回ワーケーションを実施したかについては、54.5%が「1回」と回答。2回以上は各9.1%と複数回経験している人は少数で、最高数は「10回」(9.1%)だった。
ワーケーション経験者に、ワーケーションのために行った都道府県はどこか尋ねた。1位は「千葉県」「神奈川県」「山梨県」が各18.2%と、関東甲信越が人気を集めた。居住地も関東が多く、近場でワーケーションをする人が多かった。他には「北海道」「石川県」「静岡県」「大阪府」「兵庫県」など、観光地としても人気の都道府県が選ばれていた。
具体的に行った場所・ワーケーションの実施タイミングを聞いた。「実家・帰省のタイミング」(40代・企画・千葉県)など、帰省をきっかけにワーケーションをしたという人が多かった。また、「北海道函館市・GoToトラベルキャンペーン実施のタイミング」(20代・機械系エンジニア・宮城県)など、政府や自治体が実施した旅行支援施策を活用している人もいた。中には勤務先からワーケーション実施を推奨されていた期間に行ったという回答もあった。
勤務先にワーケーション制度はあるが利用したことがない人に、その理由を聞いた。「職務上難しいため」(30代・システムエンジニア・埼玉県)など、仕事に適した環境が確保できないという意見のほかに、「周りに使った人がいないから」(20代・管理系・東京都)、「制度を利用できる雰囲気がない」(40代・営業・神奈川県)など、心理的にワーケーション制度を利用しづらいという意見が挙げられた。
ワーケーションが推奨されている企業で働いてみたいか尋ねたところ、81.5%が「働いてみたい」と回答した。ワーケーション未経験者が多い中、ワーケーションができる企業は魅力的と感じる人は多いことが分かった。さらに、働く時間や場所を自由に選べる働き方をしてみたいかについては、90.2%が「してみたい」と回答した。
調査を行ったワークポートは「コロナ禍を契機にワーケーションをはじめとした新たな選択肢が広まっている。しかし制度が整っていない、制度があっても社内に使いにくい雰囲気があるなど、自由な働き方に対し、理解が深まっていない状況がうかがえる結果となった。これまでの働き方、制度は本当に効率が良いのか、生産性が高いのか、柔軟に見直すべきタイミングなのかもしれない」とコメントした。
今回の調査は、全国の20〜40代のビジネスパーソンを対象に、8月2〜9日にインターネットで行った。有効回答数は509人。
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