「三重脅迫」とはなにか? サイバー攻撃集団が日本に“宣戦布告”世界を読み解くニュース・サロン(4/5 ページ)

» 2022年09月15日 08時00分 公開
[山田敏弘ITmedia]

サイバー攻撃集団も攻撃対象に

 最近、こんなケースがあった。いくつものロシア系のランサムウェア攻撃集団が、何者かによってDDos攻撃を受け、サイトなどがダウンしてアクセスできない状態になった。

 「Lockbit」や「Ragnar Locker」といった集団もその攻撃に遭った。両組織ともこれまで日本を攻撃しており、特に「Lockbit」は、日本企業や病院にランサムウェア攻撃を仕掛けたことでよく知られている。2021年にランサムウェア攻撃を受けて治療ができなくなった徳島県の病院も「Lockbit」の仕業だった。

日本の病院も被害に(画像はイメージ)

 「Lockbit」は自分たちが受けたDDos攻撃は、米国政府を顧客に持つ民間セキュリティ会社の仕業だと指摘。攻撃を受けて、グループ内で使うインフラの安全やデータ保存を強化し、DDos攻撃にも強いシステムを構築すると宣言した。

 サイバー攻撃集団が安全対策を宣言するのには笑ってしまうが、ランサムウェアが大きな身代金ビジネスとなっていることで、自分たちがまともなビジネス集団であると勘違いしているのだろうか。

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