スマホ失った「ファーウェイ」の新たな戦い方、日本人消費者の声取り入れヒット産む浦上早苗「中国式ニューエコノミー」(6/7 ページ)

» 2022年09月15日 07時00分 公開
[浦上早苗ITmedia]

スペックだけを追う時代は終わった

 楊氏は「業界を跨いだコラボ製品の開発は当社にとって初めてで、大きな成果でした。オーディオグラスもそうですが、デジタル技術の進化によって一つのカテゴリにくくれない製品が増えるのは確実で、今後はそれぞれの業界知識を持つ企業との提携が鍵になります」と語る。

 オーディオグラスと同時期に発売した電子書籍リーダー「HUAWEI MatePad Paper」もその1つだ。書籍リーダー以外にタブレット、メモパッド、録音機器としての機能を持つ。しかもそれぞれが「おまけ」ではない。

タブレット、メモパッド、録音機器としての機能を持つ「HUAWEI MatePad Paper」は6月発売で、実勢価格は6万4800円

 「書籍リーダーは、各国のコンテンツ企業との協業が大事です。また、この製品はメモと録音が同時にでき、その情報をひも付けられるのも特徴ですので、日本の消費者がどういうメモやペンを使うのか、会議室でどんな風に記録を取るのか、使用習慣を知らないとユーザーに届くものがつくれません。私たちはそうした分野に知見を持つ人に、詳細を教えてもらう必要がありました」(楊氏)

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