この商品のヒット背景には、ドン・キホーテならではのこだわりや強みが詰め込まれている。
柄澤氏は、ポイントの一つがカラー展開だという。持ち運べる冷凍冷蔵庫のカラーは、定番の黒と、家電としてはめずらしいベージュの2色展開だ。カラーを決めた背景には、キャンプファンの動向がある。
「下調べした際に、キャンプ好きな方の中で“好きなカラーでグッズをそろえたい”という需要が多いことを知りました。その中でも、ベージュのカラーのキャンプ用品が流行っているということが分かったので、ポータブル冷凍庫としては珍しいベージュを採用しました」
独自の調査も行っているが、こうした情報を仕入れる際にはドン・キホーテの別商品の部門と意見交換できることも強みとなっている。
「われわれは同拠点でさまざまなジャンルの商品を扱っていますので、キャンプ用品の担当と意見交換をしたり、独自にキャンプ場を調べたりなどをして、このベージュカラーが一番お客さまの指示を集めやすいだろうと確信していました」
もう一つのこだわりポイントは、製品ではなく“箱”だ。
持ち運べる冷凍冷蔵庫に限らず、ドン・キホーテPBの家電商品はフルカラーの段ボールを化粧箱としている。低価格を重んじるドン・キホーテとして、フルカラーの化粧箱にこだわるのは意外に感じるポイントだが、これには理由があるという。
「家電量販店には通常、接客員の方がいて説明しながら販売しています。一方、われわれはそうした接客の人員を省く代わりに価格を安くする努力をしています。ただ、商品の説明ができないデメリットもあるので、この化粧箱を接客の代わりとしています。このパッケージを見て、商品の特徴をつかんでいただけるように考えています」
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