楽天ポイント、dポイント、Pontaポイント、Tポイントの、それぞれの数字を単純に合算しただけでも1兆1000億円規模となる。そして10月からは、ここにPayPayポイントが参入する。「共通ポイントには注目している。PayPayポイントが共通ポイントとなれば勢力図が大きく変わるだろう」(井上氏)
PayPayも年間発行額を明らかにしていないが、4000億円弱の規模と見られる。ここに外販による拡大を加え、「23年には発行額1位のポイントを目指す」(PayPayの中山一郎社長)という考えだ(詳細記事)。
共通ポイントは、Tポイントを除けばそれぞれが携帯キャリア4社に対応する。これまで独自の共通ポイントを持たず、Tポイントに対応しながらもポイント経済圏を作るには至っていなかったのがソフトバンク/Zホールディングスだ。
しかしTポイントと決別し、PayPayポイントを担ぐことでPayPay経済圏の構築に乗り出す。PayPayはコード決済では最大手。通信のソフトバンク、ECにはヤフーショッピングとヤフオクを持ち、これだけでもdポイントやPontaよりもサービス基盤は充実している。さらに、業界内でのポジションは落ちるものの、PayPay銀行、PayPayカード、PayPay証券といった金融各社もグループに持つ。
PayPayポイントを軸に各社がうまく連携できれば、「楽天ポイントを超える」というPayPayの目標も現実味を帯びてくるだろう。
共通ポイントの状況をまとめると、トップを走る楽天ポイント、追走するdポイント、飛躍を伺うPontaポイント、横ばいのTポイント、そして王者に挑戦するPayPayポイントというところだろうか。特にPayPayポイントからは目が離せない。
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