Z世代は要注意? あなたの評価を下げる「違和感のあるメール」(3/4 ページ)

» 2022年09月26日 07時00分 公開
[鈴木真理子ITmedia]

気を付けたい3つの言葉

 普段何気なく使っている言葉でも、本来の意味や用途を知っているのと知らないのとでは、読み手に与える印象が変わってきます。3つの言葉を挙げますので、ぜひ確認してください。

 1つ目は、「させていただく」です。

 これは「する」の謙譲語、つまり自分の言動を低める言葉です。

 「いたす」もありますが、「紹介させていただく」「発表させていただく」など、「させていただく」をよく使いますね。

「させていただく」は、ビジネスでよく使う表現(画像はイメージ、提供:ゲッティイメージズ)

 文化庁の敬語の指針によれば、「……させていただく」は、次の2つの要件が当てはまるときに使うとあります。

  • (1)自分側が行うことを相手側または第三者の許可を受けて
  • (2)そのことで恩恵を受けるという事実や気持ちのある場合

 ん〜、2つの要件だなんて、ちょっと難しいでしょうか。「いちいち考えていられないよ」という声も聞こえてきます。

 では、お客さまとのやりとりを例にしてみます。

あなた:「弊社の商品を紹介してもよいですか?」

お客さま:「はい、どうぞ」

 このように許可を得て自社商品を紹介し、「購入してもらえるかもしれない」「チャンスをもらえてありがたい」というときは2つの要件を満たしているので、「紹介させていただきます」と書くとピッタリ当てはまります。

 ただ、実際には2つの要件を満たしていなくても、使うことがあります。

 「担当させていただく」「発表させていただく」「訪問させていただく」などは、よく使われていて、一概に間違いとは言い切れません。ただ、何でもかんでも「させていただきます」をつけると、謙遜しすぎてかえってうるさく感じる人がいるようです。

 私は、1通のメールにつき、「させていただく」を1回におさえています。

 例えば、「私が担当させていただきます」と書いたあとは、「させていただきます」をほかの言葉に変えて、「訪問します」や「送付いたします」などとしています。

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