人事パーソンを中心に、注目のワード「リスキリング(Reskilling)」。業務上、必要とされる新たなスキルを個人が身に付ける、もしくは企業などが身に付けさせることを指します。
変化のスピードが早い現代、従来とは異なるスキルを社員に求め、多くの企業がデジタルスキルなどのリスキリング施策に取り組み始めています。そこでしばしば問題化するのが、ミドル・シニア層のリスキリング。人材不足の背景や定年再雇用も見据え、新たなスキルの習得を期待する企業側と、「今から新しいことを学べと言われても……」と困惑するミドル・シニア世代の間で、すれ違いが起きかねません。
こうした世代にも抵抗感を持たずにリスキリングに取り組んでもらうには、何が必要なのか? 自身もSQL、Python、データサイエンス、統計などのデジタル関連のリスキリングに取り組んでいるmanebi平石鳳志氏が執筆します(以下、平石氏)。
筆者は大阪万博が開催された1970年生まれ、ベビーブーム最終世代と言われる52歳です。簡単に自己紹介をしますと、新卒で入社した商社では営業や海外事業の立ち上げを経験し、その後は外資企業の日本支社長などを経て、現在は社員教育ツールを提供するmanebiの役員をしています。
これまでのキャリアは国内外の営業や事業開発などの業務がメインだったため、ITスキルを求められることはほとんどなく、接点のない状態で仕事をしてきました。
そんな私が、約1カ月に渡り、若手社員と共に社内の「DX人材育成プログラム」を通じて、デジタル関連のリスキリングを経験しました。この記事では、そのプログラムの中で、私が実際に取り組んで気付いた「ミドル・シニア世代の社員がリスキリングするコツ」をお伝えします。
まずコツをお伝えする前に、ミドル・シニア世代がデジタル関連のリスキリングに取り組むメリットについて、いくつか並べてみます。
これだけのメリットがデジタル関連のリスキリングにはありますが、これらを認識せず、漠然とデジタルスキルへの苦手意識を感じている人は多いのではないでしょうか。
さて、デジタルリスキリングのメリットを説明したところで、「ミドル・シニア世代がリスキリングするコツ」について共有します。
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