JR東日本「変革2027」発表から4年 計画から大きくズレた“誤算“は:現実はどうか(4/5 ページ)
「都市を快適に」というのが「変革2027」では主な柱となっている。JR東日本は、Suicaを中心に利用者とサービスを結び付け、そのこと自体は大きく成功している。加えて、ポイントサービスを「JRE POINT」で一元化、鉄道利用とサービス利用が一体化し、都市部で生活する人をサポートするシステムを作り上げた。近年よく駅で見かける、ブース型シェアオフィス「STATION BOOTH」などは良い例だ。
JR西日本と強力し、関西や九州エリアなども含む全国約560カ所以上に導入が進む「STATION BOOTH」
Suicaの共通基盤化は、「変革2027」の中では成功例と言ってよい。Android/iPhone問わずSuicaの搭載が可能になり、新幹線ではチケットレスサービスが便利になった。在来線特急でも、Suicaと指定席のチケットレス予約を組み合わせて利用できるようになった。鉄道だけではなく、バスやタクシーもSuicaが使用可能、Suicaでチェックインできるホテルも登場した。
Suicaの共通基盤化
また、都市部での事業は発展しうるものとして力を入れている。山手線のドライバレス運転計画や羽田空港アクセス線の建設、高輪ゲートウェイ駅を中心としたグローバルゲートウェイ品川の開発など、都市を一層便利で快適なものにしていくことに力を入れ、計画自体は進んでいる。
鉄道事業では、都市部でもコロナ禍の影響は出ている。通勤路線の減便や、来春に予定している「オフピーク定期券」の導入など、鉄道事業が厳しい状況に置かれている中で運行コストを下げたいのはよく見えてくる。
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