これらの取り組みから、姫路市がDXによる生産性向上や人材育成に全力投球していることが分かる。実は同市の取り組みはそれだけにとどまらない。主力作物以外の対象として市が注目しているのがキク科のハーブの一種カモミールだ。姫路市北部で栽培しているカモミールは約5ヘクタールで、全国有数の栽培面積だ。カモミールは有効成分が花の部分に集中し、花だけを摘み取る必要があるため、手摘みで収穫される。手間がかかるため、他のハーブや生薬原料と同様に約9割を輸入に頼っていると考えられる。
こちらも地方創生推進交付金事業「ハーブの里山プロジェクト」として、(1)観光目的、(2)ロボットによる生産性向上の両面から地域を活性化しようとしている。
現在、その一環として兵庫県立大学との共同研究により、花だけを収穫するロボットの開発を進めている。「ロボットがカモミールを収穫する様子は観光資源にもなり得るのではないか」と語る。
柿本氏は今後について「2030年までに世界人口は85億人に達し、中間所得層の増大も相まって農産物需要も増える一方、地球温暖化などへの対策も喫緊の課題となっている。EUは農業の脱炭素化を促すため、年内に炭素貯留農業(カーボンファーミング)の法制化に入るそうだ。生産性の向上と持続可能性の両立が求められる。そのために、農業分野のデジタル人材育成に少しでも貢献できればと考えている」と力強く話した。
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