ロボアドバイザーサービス大手のウェルスナビは9月30日、SBI証券およびSBIネオモバイル証券との提携を11月4日に解消すると発表した。SBI証券側からの申し入れを受け入れた。既存顧客の資産は、ウェルスナビの直販事業に引き継ぐ。
ウェルスナビは銀行や証券会社と提携し、提携先の顧客向けにロボアドバイザーサービスを提供している。「WealthNavi for SBI証券」は2017年1月から、「WealthNavi for ネオモバ」は19年4月から提供してきた。
今回、SBI証券側からの提携解消の申し入れを受け入れて、提携を解消する。既存顧客資産を直販事業に引き継ぐため直近の収益には影響がない。またSBI証券側に支払っていたレベニューシェアがなくなるため、コストの改善が見込まれる。22年1〜6月のレベニューシェア支払い実績は2億3500万円だった。
ただしSBI証券/ネオモバイル証券を通じた、今後の新規顧客獲得は失われる。直近の新規顧客のうち、2社からの比率は10.4%だった。
「WealthNavi for SBI証券」の口座数と預かり資産残高。ウェルスナビ全体の預かり資産残高は7500億円、内SBI証券側の預かり資産残高は5月末時点で1244億円あまりとなっている(SBI証券決算資料より)SBI証券との提携は、特にウェルスナビの初期の成長に大きく貢献してきた。ウェルスナビの売上高のうち、この2社経由の顧客が占める割合は17年には49.9%に達していた。現在ではその比率は19.2%まで下がり、また上場の効果などで知名度や信頼度が向上したため、業務提携解消後を受け入れた。
提携解消に基づき、22年12月期の通期業績予想を修正した。売上高に当たる営業収益は65億3600万円で変わらないが、営業利益は1200万円増の4500万円に修正した。
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