執筆にあたり、「HERO11 Black」での撮影を体験してみた。「初心者でも簡単に凝った映像が撮れる」ということで、気になっていたライトペインティングを試してみることに。イージーモードでは使えない機能であり、最初の設定にやや手こずったが、設定さえしてしまえば、あとは録画ボタンを押すだけだ。
個人的な感想ではあるが、米国発のGoProは国内メーカーのカメラに比べると少々クセがあり、最初は使いにくいかもしれない。一方で、ライトペインティングをはじめとした新機能は遊びゴコロがあり、「もっと凝ったコンテンツを撮影してみたい」という好奇心を掻(か)き立てられた。小型軽量で、持ち運びやすいのも魅力的だ。
最後に、日本市場における現状の課題と展望を山下氏に聞いた。
「日本におけるサブスクは、カメラの定額借り放題のようなサービスが主流で、GoProが提供するクラウドストレージや保証サービスなどは、一般的ではない気がしています。実際に『サブスクの内容が分かりづらい』という声も聞かれますし、加入したものの、使いこなしていない方もいるかもしれません。カメラとセットで使いこなせば価値を実感していただけるはずなので、サービスの魅力を丁寧に伝えていきたいですね」(山下氏)
GoProでは、日本専用の公式YouTubeチャンネル「GoPro Japan」を22年4月に立ち上げている。今後、サブスクや新機種などの魅力を日本語で解説した、分かりやすいコンテンツをアップする予定だという。
スマートフォンのカメラ機能が向上していることもあって、カメラ市場は縮小傾向が続く。引き続きカメラメーカーの生き残りは容易ではないと予想されるが、山下氏は「スマホとカメラは共存できる」と考えているという。
「GoProが活躍するのは水中や自転車での走行中、スポーツ時など、基本的にスマホを持っていけないシーンがメインです。対してスマホは、GoProで撮影した素材を編集してSNSにアップしたり、料理など日常的なシーンを撮影したりする際に活躍します。このようにフィールドを分けて、共存していけるのかなと」(山下氏)
カメラメーカーでは先進的なサブスクを導入することによって、事業成長をかなえているGoPro。新機種の発売が、今後どのように貢献するのかも気になるところだ。
写真提供:GoPro
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