リテール大革命

「90秒ラーメン」は広まるのか 米国からやって来た自販機のミライ週末に「へえ」な話(1/5 ページ)

» 2022年10月09日 08時00分 公開
[土肥義則ITmedia]

 大きな文字で「そば、うどん」と書かれている自販機を見たことがあるだろうか。昭和レトロ感が漂う「うどん自販機」を見ると、50代以上の人からは「子どものころによく食べたなあ。懐かしいねえ」という声があれば、20代の人からは「なにコレ? 機械の正面に割りばしがセットされていて、逆に新鮮」と感じられるかもしれない。

画像はプラモデル(出典:ハセガワ)

 うどん自販機は容器の中にお湯を入れて食べるといったものではなく、調理された状態でうどんが出てくる。どのような仕組みになっているのかというと、自販機の中で茹でたうどんと具材がセットされた状態で冷蔵されている。お客が購入すると、そのひとつにお湯が注がれて、取り出し口から出てくるといった流れだ。

 かつて高速道路のパーキングエリアなどでよく見かけたものの、最近はめっきり減ってしまった。故障した部品を交換することができず、また1台……また1台……といった形で姿を消している。やがて“絶滅”するとも言われている「うどん自販機」に、新たな動きがあることをご存じだろうか。米国で生まれたラーメン自販機「Yo-Kai Express(ヨーカイエクスプレス)」(以下、ヨーカイ、社名同じ)だ。

米国で生まれたラーメン自販機が上陸した
芝浦パーキングエリアのYo-kai Express自販機

 ヨーカイの最大の特徴は、できたてのラーメンを提供していること。2021年11月、東京・渋谷の体験型店舗「b8ta Tokyo - Shibuya」に進出して、自販機を展示。一般の人には提供していなかったが、商談の席で“アツアツのラーメン”を食べてもらったところ、どんな感想が漏れてきたのか。

 「自販機からでてくるラーメンでしょ。コンビニのモノよりもおいしくないはず」などと思い込んでいた人が多かったようで。スープをすすったところ、「意外においしい」という声が目立った。

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