前編で、「強み」とは自分ではなく相手が決めるものであると解説した。後編は、企業から選ばれる「強み」とはどういうものなのか、どのように見つけるのかを、人事・戦略コンサルタントの松本利明さんに聞く。
――企業から選ばれる「強み」はどのように見つければいいのでしょうか?
松本: 就職活動や転職活動は「交渉」です。強みを聞かれると、自分を良く見せようとして「こんなことができる」「こんなにすごいところがある」と一方的に言いがちですが、そもそもそこが間違いです。企業から選ばれる「強み」とは、企業がどのような人材を求めているかによって変わります。
まずやるべきは、その企業が「どういう人を欲しがっているのか」という仮説を立てることです。そして、その仮説に当てはまるところを、自分の経験や実績など事実から取り出す作業をしましょう。
例えば「リーダーシップがある人」を求めている企業があった場合、自分の経験や実績から「リーダーシップを発揮した」事実を取り出すのです。取り出したら、数字と名詞を使って整理します。
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