子どもの頃、体育が苦手でコンプレックスを抱いていた人は結構いるのではないか。コンビニ大手のファミリーマートは、小学校の体育の授業で、あるスポーツの普及・支援活動に取り組むと発表した。それは「フラッグフットボール」。国連のSDGs(持続可能な開発目標)が掲げる「誰一人取り残さない」という理念と通じるとして、教育現場での普及支援を決めたという。いったい、どんなスポーツなのか。
「フラッグフットボールは、性別や運動能力の違いを問わず、誰もが楽しく参加できるスポーツ。SDGsの理念との共通性を感じました」(担当者)
あまり聞きなれない人がいるかもしないフラッグフットボール。実は2020年度から小学校の新学習指導要領本編に掲載され、現在、全国に2万校ある小学校のうち、3分の1にあたる6700校で授業に取り入れられている。
公益財団法人日本フラッグフットボール協会によると、同スポーツはアメリカンフットボールが起源。「タックル」の代わりに、プレーヤーの両腰につけた「フラッグ」を取ることから名づけられた。
日本に伝わったのは1990年代後半。本場の米国では、教育やレクリエーション、競技と幅広く親しまれている。6年後の28年ロサンゼルス五輪で採用される競技の候補にもなっている。
ルールはいたってシンプルだ。小学校の体育で推奨される「3対2ゲーム」では、攻撃(3人)と守備(2人)の二手に分かれ、ボール1つを使用する。
攻撃側はスタートラインから、できるだけ奥までボールを運ぶ。奥に運んだ分だけ得点が増える。守備側は、ボールを運んでいる攻撃側プレーヤーの腰についたフラッグを取るなどして相手の1回の攻撃を終了させることができる。これを4回繰り返して攻守を交代する。合計得点が多いチームが勝利する。
フラッグフットボールの最大の特徴は、運動が苦手な子どもでも活躍できることだ。ボールを手に持って走るという簡単な動きで楽しめる。また、ボールを奥まで運ぶために、話し合って作戦を立てる。このため、自然と全員に役割が生まれ、運動に自信がない子も活躍できるというわけだ。
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