リテール大革命

6台のカメラを設置して「店内」を分析 有楽町の複合施設はどうなった?人流を分析(2/4 ページ)

» 2022年12月15日 08時00分 公開
[小林香織ITmedia]

6台のカメラとレジでデータを取得、分析する

 有楽町マイクロは、三菱地所が手掛ける有楽町エリア再構築に向けた先進プロジェクト、有楽町「Micro STARs Dev. 」(マイクロ スターズ ディベロップメント)の中心拠点として生まれた場所だ。ステージ、飲食提供、物販・展示の3つの機能を併せ持つ。

店内の角に物販スペースがあり、飲食物や雑貨などを扱う(筆者撮影)

 毎月4〜5つの「まだ世の中で流行っていないが、おもしろさがあるもの」とコラボして、訪れた人々にお披露目する場としても機能している。筆者が取材に訪れた12月初旬も、目的に合わせて栄養素がカスタマイズされたクッキーなど目新しいものが複数展示・販売されていた。

中央あたりに映る白い機材がWebカメラ(筆者撮影)

 同店舗には、4カ所の入り口に合計6台のWebカメラが設置されている。このカメラにはAIが搭載されており、店前通行者および入店者・退店者の人数・属性データを取得できる。混雑状況もリアルタイムで把握できるため、同店のWebサイトでは「現在の混雑状況」が表示されている。

有楽町マイクロが導入するEBILAB社提供の店舗分析ツール「TOUCH POINT BI」のイメージ(数字はダミー、EBILAB社提供)

 レジでは、目視で確認した顧客の年代、性別、特徴(ひげ、メガネ、ロングヘアなど)と売り上げデータを取得。それら一連の情報を天気や曜日、新型コロナの感染者数といった環境要因ともひも付けられるよう見える化している。諸々の情報を加味して、原材料の発注予測も出せる。

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