岡田氏: 先ほども言ったように、基本的にはあまり変わらないです。やりたいことが何なのか、とにかく話す。たまたまかもしれないですけど、僕が関わらせてもらっている方々はみなさんチャレンジ精神がすごいんですよ。現状維持のままでいいって人はいないんです。
佐藤氏: ユーミンさんも先日、50周年記念ベストを出して、いろんなキャンペーンをしていましたもんね。
岡田氏: これまですでに何百曲と書いてきているのに、今でも「もっといい曲をつくりたい」と思っているんです。そういう意味では、若手もキャリアの長いアーティストも変わらないかな、と。
「自分たちの作品を聞いてほしい」「いい作品を生み出し続けたい」というベクトルはどのアーティストにも共通しているし、その想いを持ち続けられた人が、第一線で活躍している人たちなのかなと思いますね。
そして、アーティストたちがその想いを持ち続けられるように、最善の形で作品を届ける手段を引き出すのが僕たちレーベルの役目。そのためには心理的安全性の高い対話ができる関係が絶対不可欠なんです。
佐藤氏: 対アーティストのマネジメントにおいては、とにかく対話を重ねて心理的安全性の高い議論ができるようにしていたんですね。その経験は、対部下のマネジメントにも生きていますか?
岡田氏: 「対部下」、かぁ……。
佐藤氏: 例えば、知り合いの漫画雑誌の編集長に話を聞くと、部下を漫画家さんだと思って接しているらしいんですよ。何でも言いやすいように、とにかく丁寧に気を遣って接しているって。
岡田氏: なるほど。それで言うと「やりたいことの引き出し方」は、対アーティストでも対部下でも同じですね。先に話を聞く。安心して何でも話せる関係づくりから始める。
佐藤氏: 部下と接するときに気を付けていることはあります?
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