岡田氏: 基本的にはそんなに変わらないです。ただ、最近はアーティストの考え方も多様化してきていて、一昔前のように「ビッグになりたい」と思っている人ばかりではなくなりましたね。ビッグになるよりも、自分のペースで活動を維持したい、居心地よく制作したいという人も増えてきています。チャレンジしないとかやる気がないのではなくて、モチベーションの保ち方が多様化しているというか。
佐藤氏: なるほど。でも、マネジメント側からすると「武道館に立たせたい」「紅白に出したい」と思うこともきっとありますよね。そういうとき岡田さんはどうしているんですか?
佐藤詳悟(さとう しょうご) FIREBUG代表取締役CEO。吉本興業にてナインティナイン、ロンドンブーツ1号2号、ロバートなどのマネジメントを歴任後、ロバート秋山の「クリエイターズファイル」COWCOWの「あたりまえ体操」など新規事業プロデュースを行いヒットコンテンツを生み出す。2016年にFIREBUGを創業。さまざまなタレントとのパイプを生かし、多くのエンターテインメントビジネスのプロデュースを手掛ける。アイナ・ジ・エンドの「ぞうきんドッグ」やいきものがかり・吉岡聖恵ソロ曲「まっさら」のオリジナルアニメーションなど岡田氏: まず、アーティストと担当が意見をぶつけ合えるのはいいことだと思っています。関係ができていないと議論はできませんから。
その上で、基本的にはアーティストの「想い」を尊重しますね。なぜかと言うと、やり方が違うだけで、担当もアーティストも同じ方向を向いているはずだからです。自分の作った作品を誰かに聴いてほしくないアーティストはいませんからね。ただ、その手段がヒットチャートで1位をとることなのか、少しでも多くの人の前で歌うことなのかは、アーティストによって違います。
だから、僕たちはアーティストとはめちゃくちゃ話をするんです。「これを言うと怒られるかも」「笑われるかも」と思われないように。僕たち担当になら、何を話しても大丈夫と思ってもらうことが大前提ですね。
佐藤氏: すでにビッグになっている大御所の場合はどうですか?
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