同店に「石狩鍋・スープカレーが作れるカート」を提供した経緯について聞くと「日々お客さまの声や本社に寄せられる意見を売り場に生かすように意識しています。石狩鍋・スープカレーが作れるカートは、SNS上で『レシピとそれに必要な材料があらかじめ用意されているスーパーがあったらいいな』という投稿を見つけ、実際に店舗でも実施してみることにしました」とコメント。
SNS上では(1)時短(2)献立を考えるストレスが減る――という2点を評価する声が多く挙がっている。
このカートを利用すれば、必要な肉・魚など数点のみを追加で購入すれば買い物が済むため、献立を思い浮かべながら「これと、これと……」と悩む必要がなく、時短になる。スーパー利用者の時短ニーズの高まりについて聞くと、「特に夜にご来店されるお客さまは時短ニーズが高いですね」と店長は話す。
LIXIL住宅研究所の調査によると、「献立を考える」は、「嫌いな日常の家事」の2位にランクインした。実際に日々献立を考えてることに疲れている人も多いようで、SNS上では「献立を考えたくないときに便利」「献立に迷った時や、毎日の食事がマンネリ化したときに良さそう」などの声も見られた。
「石狩鍋・スープカレーが作れるカート」がSNS上で話題を集めていることに対して、店長は「ただレシピを紹介するのではなく、今回のようにもっと踏み込んだ取り組みが必要なのだと感じました」とコメントした。
スーパー各社は顧客満足度向上、利便性向上に向けて独自の取り組みを強化している。
顧客満足度向上の取り組みでは、オーケーが商品の状態を“正直”に伝えている「オネスト(正直)カード」を提供。また、サミットが肉類をそのまま袋に入れて販売する「ノントレー包装」を採用し、「ごみが減って助かる」と好評だ。
ディスカウントストアの運営を行うビッグ・エーでは、時短・効率化を促進するために商品のパッケージをぐるりと一周する「多面バーコード」を採用。レジの待ち時間削減に努めている。
高まる「時短ニーズ」や環境への配慮、利便性の向上に向けて、各社がどのような独自施策を展開していくか注視したい。
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