A社の取り組みを紹介しましょう。
A社では就業規則検討委員会を設置し、若手社員にこれまでの就業規則の見直しをしてもらいました。
就業規則とは、働かせ方・働き方ですから、若い社員にとって「もっとも身近な問題」です。そこで彼らに自主的に考え、彼らの目から見ておかしいと思う点、こういうのがあった方がいい点などを考えてもらいました。
同時に、就業規則は「全社員」のルールですから、彼らのやり方が「全社員」にとって、さらには「会社」にとって、価値あるルールか? そうなるためにはどうすればいいのか? を考え、具体的に動き、「New 就業規則」を作成してもらったそうです。
ゴールは「企業価値の創出」です。社員一人一人の成長と会社の成長を、会社が決めるのではなく「社員」に考えさせた。会社が決める働き方から、社員一人一人が決める働き方を実現したのです。
どのようなものが出来上がったかは、残念ながら教えてもらえませんでした。しかし、社員が主体的かつ自律的に動くことは、社員の帰属意識の向上に役立ちます。
「働かさせられている」という受け身の感覚が、「自分が働く」という意思に変われば、会社の本来の意味であるCOMPANY=パンを一緒に食べる仲間になる。「現場で学び、現場で悩み、現場で熱くなる!」経験を、「就業規則を作る」という作業を通して社員にさせたのです。
若手がすぐにやめてしまう、若手がやる気がないようにみえる、若手が主体的に動かない、といった悩みを抱えるリーダーは、ぜひA社のケースを参考に、「私たちのやり方」の知恵を絞ってほしいと思います。
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