新人研修、企業の悩みどころは? 「マナー習得」「やりがいの持たせ方」を上回った1位は600人に聞いた

» 2023年03月22日 06時30分 公開
[ITmedia]

仕事に役立つ調査データ:

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 企業は新入社員研修に、どのような悩みを抱えているのか。通信教育大手のベネッセが、新入社員研修に関わる人材育成担当者約600人にアンケートを実施したところ、「自社への定着・早期離職を防ぐこと」(34.7%)との回答が最も多かった。

企業は新入社員研修にどんな悩みを抱えているのか(提供:ゲッティイメージズ)

 次いで「業務に必要なスキルや知識・マインドの習得」(33.0%)、「研修で得たことを配属後に生かすこと」(32.5%)――と続いた。キャリアが多様化し、転職が当たり前となる中で、企業の人材育成担当者は、新入社員のエンゲージメント向上のため、どのような教育環境を作るかに苦心している様子がうかがえる結果となった。

 また、内定時から研修を実施すると回答した担当者は50.7%に上り、内定辞退や早期離職を防ぐ取り組みを多くの企業が進めていることが分かった。

新入社員研修での課題・悩み(プレスリリースより、以下同)

 研修で新入社員に求めることは、「業務に必要なスキルや知識を早期に習得すること」(47.3%)がトップに。以下に「社員としてふさわしいマナーを身に付けること」(46.0%)、「任せられた仕事を着実に進行すること」(40.0%)――と続いた。

 生産性を重視した「ジョブ型雇用」採用の流れが生まれる中で、多くの企業が新入社員の即戦力化を目指している様子がうかがえる。

研修で新入社員に求めること

 スキル習得を目的とした研修では、70.6%が「セルフマネジメント」「プレゼンテーション」などのビジネススキルの内容を実施していると回答。一方「情報セキュリティ」「DXの基礎」といったIT関連のテーマも51.8%が実施していると回答した。

新入社員研修の内容

 調査は23年度の新入社員研修に関わる人材育成担当者を対象に、2月17〜20日、インターネットで実施し643人から回答を得た。

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