#SHIFT

推定年収ランキングから見る、「40歳で男女とも高収入」企業の特徴1位は2000万円超(3/6 ページ)

» 2023年05月01日 07時00分 公開

外資系企業に浸透するダイバーシティ

 女性編にランクインした外資系企業のうち、セールスフォース・ジャパンや日本マイクロソフトなどは男性編でも上位に入りました。男女で推定年収に差はありますが、性別に関係なく年収が高い企業にはどんな理由があるのでしょうか。

 社員クチコミからは男女平等の徹底や多様な働き方が定着した企業風土が見えてきました。

 「Equalityを重視しており、賃金も平等」(セールスフォース・ジャパン、マーケティング、男性)

 「有給休暇とは別に、病気や介護を必要な家族をサポートするための休暇などが毎年設定され、取得も容易。Work from Home(在宅勤務)のための環境も整備されており、子育てや介護が仕事の妨げになることはない。そういった多様な働き方を許容するカルチャーがある」(日本マイクロソフト、企画、男性)

 「働き方は完全に個人の判断に任されている。個人によって朝型人間、夜型人間がいるようにパフォーマンスを出す条件は異なっていることを理解する文化がある。特に子育て期間中の場合は柔軟性の高い働き方はとてもサポーティブに感じると思う」(日本マイクロソフト、エンジニア、男性)

 「ジェンダー、人種、年齢など一切の差別も許されない会社。誰でも平等に仕事に向き会えることができる」(アマゾンジャパン、カスタマートラスト、女性)

 今回は、データ数が少なく女性の推定年収を算出できなかった男性編1位のグーグルにも、同様の声が寄せられています。

 「入社時にジェンダーや人種差別に関するトレーニングがあるが、その成果というよりも、そのような社会問題に対して感度が高い人が入ってくるイメージ。男性が多いエンジニアリング部署でも(男女)比率の改善に力を入れている印象」(エンジニア、男性)

 「女性のみならず、ありとあらゆる面で公平性を保とうとしている努力が見られる」(営業、女性)

 大手日系企業は自社で育てた人材を内部昇格させることが一般的ですが、外資系企業は管理職など年収の高いポジションに就く人を社外からも探し、新たに採用するケースがあります。

 外資系企業で働くためには英語力などの高いスキルが求められますが、家庭の事情などで働き方を変えることがあっても、新しい環境に挑戦したりキャリアアップを目指したりする人を受け入れる土壌があるのは外資系企業の特色かもしれません。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.