ChatGPTをはじめとする大規模言語モデルの進化が著しい。プログラム言語を理解せずとも、ユーザーはAIと「こうして欲しい」という要望を会話形式でやり取りするだけで、さまざまなことができるようになった。
反面、AIに提供されたデータはさらなる学習のための素材として活用されるため、情報の秘匿性の問題も提起されている。イタリアでは一時、国内でのChatGPTの使用を禁止していた。G7広島サミットでも、G7として生成AIへの声明を出している。他にも日本ディープラーニング協会や日本新聞協会も、使用時のガイドラインを発表した。
一方、多くの人がAIを活用することで、加速度的な進化が期待できる分野もある。AIによって日々進化している翻訳ツールはその典型だ。この中で高い評価を得ているのが2017年8月にサービスを開始した機械翻訳サービス「DeepL」だ。DeepLは31の言語に対応。独自のAIを用いた高い精度の翻訳を提供している。本社はドイツのケルンにあり、全世界で500人以上の従業員を擁する。
特に日本語訳において、その品質は「Google翻訳よりも高い」といわれるほどの評価だ。こうしたAIの進化が翻訳をはじめ、どのように世界を変えていくのか。企業はどのようにAIを活用していくべきなのか。エンジニア出身で博士号も持つ、DeepL社のヤロスワフ・クテロフスキー(Jaroslaw Kutylowski)CEOに話を聞いた。
ヤロスワフ・クテロフスキー(Dr.)DeepL SEのCEO兼創業者。ポーランドで生まれ、人生の大部分をドイツで過ごした。10歳でコーディングを始め、日常生活に役立つ個人的なプロジェクトに取り組む。数学に重点を置いたコンピュータサイエンスの博士号を持ち、DeepL以前は複数のテック企業で勤務。彼のリーダーシップの下、DeepLは世界で最も正確な機械翻訳と、高度に文脈に沿った新しいAIライティングアシスタントを開発し、AIコミュニケーション技術のリーダーとしての地位をさらに強固なものにし、前例のない成長を遂げた。DeepLの一連のコミュニケーションツールは、さまざまな分野の数千の企業を含む、世界中の数百万人の人々によって使用されている
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