野球盤の好調は、自社の他製品にも及んでいるという。代表例が「サッカー盤」だ。野球盤の知見をサッカーに転用したボードゲームで、レバーを使ったパス回し、シュートが可能。最新モデルではピンポイントクロスやヘディング、オーバーヘッドシュートなど、野球盤と同様に、本物の競技に近い遊び方ができる。
サッカー盤も22年末に中東カタールで開催されたワールドカップ(W杯)期間中に販売が好調だったといい、2商品とも世界的なスポーツイベントと日本代表の快進撃の余波が販売数に上手く反映されている。
その他、同社のトレーディングカードゲーム「NPBプロ野球カード」も、WBC効果で再度人気が高まっている。同社は1993年のJリーグ開幕とともにトレーディングカードゲーム事業に参入し「Jリーグオフィシャルトレーディングカード」を長年販売しているが、後発のプロ野球カードも主力事業に成長している。
特に、プロ野球カードは近年、女性が購入するケースが増えているという。担当者は「肌感覚で男性が6〜7割に対して、女性も3〜4割程度購入している」と話す。広島カープの「カープ女子」、オリックス・バファローズの「オリ姫」など女性ファンを指すワードが定着しつつある中、村神様こと村上宗隆内野手(ヤクルト・スワローズ)などに代表されるように“推し活”として、推しの選手のカード獲得を狙って購入するケースが多いという。
スポーツをテーマにした玩具という、市場では特異な商品を手掛けるエポック。少子化で市場には逆風が吹くが、世代を超えた楽しみ方や新たなユーザー層の定着につながるか注目を集めそうだ。
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