コクヨが語る「成果を最大化する」オフィスのつくり方 社員を巻き込むコツとは?(1/6 ページ)

» 2023年06月30日 07時00分 公開
[サトウナナミITmedia]

 新型コロナウイルスの5類移行を追い風に、出社回帰の動きが広がっています。対面コミュニケーションのスムーズさを実感する一方で「オフィスの問題点」が目につくケースも多いのではないでしょうか?

 「出社したら席が空いていない」「荷物がそのまま放置」「ごみが常にいっぱい」──居心地の悪いオフィスを改善し、社員が気持ち良く業務に集中してもらうには、どんな取り組みをするべきなのでしょう。

 コクヨは6月21日「コクヨ 働き方・オフィス事例セミナー2023」で、働きやすいオフィスのつくり方に関する講演を実施。同社の外部デザインパートナーである、といろデザインスタジオ代表の一色俊秀氏が働きやすいオフィスづくりのポイントを解説しました。

 一色氏は同社のオフィスデザイナーとして42年間勤務。現在は、NOPA(ニューオフィス推進協会)の講座講師などを務めています。本記事では、セミナーの内容を紹介します。以下は、一色氏の発言をまとめています。

photo (提供:ゲッティイメージズ)

オフィスは畑で例えると「土」?

 まず、コクヨでは「オフィスは畑の土」という風に捉えています。畑もオフィスもそれを作ることが目的ではなく、そこで作られる成果物、提供価値を得るためのものです。

 畑の土が悪いと、どんなに良い種を植えてもちゃんと育たないことがあります。つまり、オフィス環境は企業が成果物やお客さまへの提供価値を生み出すための畑の土といえるのです。いい土というのは、程よい潤いや風通し、日当たりが良かったりします。固すぎたり冷たすぎたり、そういったオフィスではいい成果が出てきません。

 畑も作ったまま放っておくと本当に必要なものに養分が届かなくなることと一緒で、オフィスも常に手入れをしておかないといけません。

photo リニューアル前のコクヨの霞が関オフィスの写真
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