「つくばエクスプレス」と「臨海地下鉄」の接続は実現するか：秋葉原からその先へ（1/4 ページ）

[小林拓矢，ITmedia]

　つくばエクスプレス（略称：TX）の起点は、秋葉原にある。秋葉原駅はつくばエクスプレスの駅のほかに、JR中央・総武線（総武緩行線）、JR山手線、JR京浜東北線、東京メトロ日比谷線の駅があり、都営新宿線の岩本町駅とも接続しているものの、それでも新宿駅や東京駅、上野駅ほどの存在感のあるターミナルではない。線路の関係で中距離電車の上野東京ラインにホームはないのだ。

　つくばエクスプレスを運行する首都圏新都市鉄道としては、もっと都心に近づきたい、都心へ向かう人たちにとって便利な路線にしたい考えがある。具体的には、東京駅近くまで延伸したいと考えている。東京駅と接続することで、新幹線などとの接続にも便利となり、路線の価値をさらに高められる。

つくばエクスプレスTX-1000系（提供：写真AC）

　一方、都心に行き止まりのターミナルがあることは、都心の駅から離れるに従って利用者が減っていくことも意味している。単に都心に近づくほどもうかるという単純な話ではない。都心での折り返しなど、対応も複雑になる。

つくばエクスプレス「秋葉原駅」（出典：ゲッティイメージズ）

　現在の秋葉原駅でも混雑しているのに、東京駅となると、さらなる混雑が想定される。東京駅から南へ向かい、南に向かうにつれて人が少なくなっていくようにするほうが、鉄道会社としても楽である。