シャワーヘッド「ミラブルzero」が20万台以上も売れた どのように開発したのかシャワーじゃないシャワー(1/6 ページ)

» 2023年07月06日 08時00分 公開
[大澤裕司ITmedia]

 女性が自分の顔につけた油性ペンのインクにシャワーをかけ手でこすり始めたら、インクが落ちていった。落とし終わったらと思ったら、吐水面の外側を回し頭からシャワーを浴びる。すると、髪を固めていたハードワックスがみるみるうちに落ち、長い髪が現れる。再びシャワーヘッドの外側を回し口に向かってシャワーをかけると、プラークチェッカー(歯垢染色液)で着色された歯があっという間に白くなった――。

 これは現在放映されているサイエンス社(大阪市)のシャワーヘッド「ミラブルzero」のテレビCM。一度は見たことがある方も多いことだろう。

用途に合わせ3つの水流が使い分けられるシャワーヘッド「ミラブルzero」

 2022年6月に発売した「ミラブルzero」の特徴は、用途に合わせ3つの水流が利用できること。シリーズ最大の特徴である直径0.1マイクロメートル程度のウルトラファインバブルの生成も行う。これまでに20万台以上を出荷している。

 3つの水流とはトルネードミスト、スプラッシュストレート、リングストレート。トルネードミストは従来のミラブルシリーズから受け継いでいるものだが、残り2つは新たに開発した。テレビCMで顔の油性インクを落としたのがトルネードミスト、髪を固めていたハードワックスを落としたのがスプラッシュストレート、歯のプラークチェッカーを落としたのがリングストレートである。

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