発売した当初、家電量販店や直営店のティファールストアでザ・ライスを見た人たちの主な反応は「ティファールに炊飯器があったんだ」といったものだった。こうした反応も認知が広がるにつれて変わっていき、炊飯器を購入する際に選択肢に入れてもらえるようになってきたという。
認知が広がるきっかけになったのは、23年4月からテレビCMを流し始めたこと。宣伝をきっかけにして売れ行きが伸び、以降右肩上がりで売れ続けているという。「ティファールに炊飯器があることが広く知れ渡るようになってから、買っていただける人が増えていきました」と島村氏と話す。
同時に、タイアップの動画もつくりネット上に配信した。タイアップ動画では主に、ザ・ライスの特徴である粒立ちのいいご飯はどのようにして食べるとおいしいのか、といった点を訴求。粒立ちのいいご飯が炊ける機能的な理由とおいしい食べ方の両面を伝えることにした。新型コロナウイルス感染症の拡大により店頭での試食会が思ったようにできなくなったことの対策として、タイアップ動画でおいしい食べ方を訴求することにした。
小売店からしても、ティファールの参入は売場の活性化が期待できることなどから歓迎された。家電量販店のバイヤー向けに試食をしてもらったほか、製品説明会を徹底して行った。
島村氏は「ザ・ライスで炊いたご飯は粒立ちの良さに特徴があるので、試食してもらうことでこの特徴を理解してもらうことにしました。他社の炊飯器にはない特徴を認めてもらった上で取り扱っていただけています」と話す。
ユーザーの購入理由としても、粒立ちのよさに引かれたことが多く、この点に関しては満足度が高いとのこと。今後はサイズのバリエーションを増やすなどして、ティファールの柱になるような商品に育てていきたいという。
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