「幸せ」に働きたい――万人の願いをかなえるヒントとは?(5/5 ページ)

» 2024年01月18日 08時00分 公開
[砂川和泉ITmedia]
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まとめ

 今回の調査から明らかになったのは、幸せに活躍している若手社会人の学び方に特徴があるということだ。具体的には、人を巻き込んで学ぶ「ソーシャル・ラーニング」、困難な事からこそ学ぶ「ラーニング・レジリエンス」、いくつかの学びや経験を架橋する「ラーニング・ブリッジング」、一貫してコツコツ学び続ける「ラーニング・グリット」、デジタルツールを積極的に使う「ラーニング・デジタル」の5つの学び方を実践している。

 中でも、積極的に人を巻き込みながら学ぶ「ソーシャル・ラーニング」が肝要だ。近年では、1人で手軽に学べるeラーニングなども充実しており、学びの個人化が進んでいる。しかし、今回の結果からは、孤独に学ぶのではなく、誰かと共に学ぶことや周囲の人に意見を聞くといった他者とつながることの大切さが浮かび上がった。若手社会人が幸せに活躍するためのポイントは、他者との関わりにあるといえる。

本調査での「幸せな活躍」の定義と測定:

「はたらくことを通じて、幸せを感じている」などの7項目を「個人の主観的な幸せ(はたらく幸せ実感)」として測定し、「顧客や関係者に任された役割を果たしている」「担当した業務の責任を果たしている」などの5項目を個人のジョブ・パフォーマンスとして測定した上で、全体分布の中でともに高い層を「幸せな活躍層」として定義。

砂川和泉

大手市場調査会社にて10年以上にわたり調査・分析業務に従事。定量・定性調査や顧客企業のID付きPOSデータ分析を担当した他、自社内の社員意識調査と社員データの統合分析や働き方改革プロジェクトにも参画。2018年より現職。現在の主な調査・研究領域は、女性の就労、キャリアなど。

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