なぜ鉄道から喫煙室が消えたのか 「喫煙者の減少」だけではない理由経済の「雑学」(1/4 ページ)

» 2024年01月22日 08時00分 公開
[小林拓矢ITmedia]

 近畿日本鉄道(以下、近鉄)は、3月1日から特急列車内のすべての喫煙室を廃止すると発表した。同月16日に行うダイヤ改正に先立っての廃止となる。

 近鉄の特急は私鉄有料特急では唯一、車内での喫煙が可能だった。今回の決定により、喫煙可能な私鉄有料特急は全廃となる。

特急「ひのとり」(出典:近畿日本鉄道)
「喫煙室」廃止のリリース(出典:近畿日本鉄道)

 JRでも、喫煙可能な新幹線や特急は減少傾向にある。東海道・山陽・九州新幹線では基本的に喫煙ルームがあるものの、一部にその設備がない車両を使用している。北海道・東北・秋田・山形・上越・北陸・西九州新幹線は全車禁煙だ。

 東海道・山陽・九州新幹線の喫煙ルームについては、2024年春をもって廃止が決定している。おそらく、3月16日のダイヤ改正に合わせるのだろう。喫煙ルームだった場所には、非常用の飲料水を搭載するという。

 これで24年春以降に車内で喫煙できる列車は、「サンライズ瀬戸・出雲」だけとなった。

「サンライズ瀬戸・出雲」(出典:公式Webサイト)

 以前はどの路線にも見られた特急の喫煙車。列車内にはもくもくと煙が立ち、駅のあちこちでタバコが吸えるようになっていた。それが、ホームに空気清浄機付きの喫煙所ができ、そこで吸わなければならないようになった。現在では都市部の多くの駅で、喫煙する場所さえなくなってしまった。

 なぜ、鉄道から喫煙車・喫煙室がなくなり、駅からも喫煙所が撤廃されていったのだろうか。

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