2015年のデビューなのでほぼ9年が経過したマツダ・ロードスターが大幅なアップデートを受けた。と聞いたら、普通はいくつか疑問が出るだろう。
- なんで9年も経ってからビッグマイナーチェンジをするの?
- ということは次期ロードスターはいったい、いつ出るの?
- 何がどう変わったの?
といったあたりだろうか。実は、主たる理由は味も素っ気もない。端的に法適合アップデートである。サイバーセキュリティ法とソフトウェアアップデート法が施行され、継続販売中の車種への移行措置期間が終了。ついに、それらの法に準ずる仕様に変更しないとクルマが販売できなくなった。
ND型ロードスターが、登場から9年経ってビッグマイナーチェンジ
余談だが過去、排ガス規制や衝突安全規制、通過騒音規制など数々の規制が少量生産車を殺してきた。台数が少ないと法適合させるコストが見合わない。スポーツカーはたいていが少量生産なので、わが国でも、一時は本当に焼け野原の体で、唯一ロードスターだけが孤塁を守る状態となっていた。
意図的に「規制の意義」の話を無視していえば、規制はスポーツカーの最大の死因である。それにあらがい、守り抜いたマツダの頑張りはどんなに褒めても褒め足りないと思う。ND型がデビューした時は、「アフォーダブルだとかいって値上がりしすぎだ」という批判も見受けられたが、今となっては高いという声は聞かなくなった。
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