ジャパンモビリティショーのプレスデイに開催されたプレスカンファレンスで、マツダブースに登場したのは、2022年11月22日の中期経営計画で突如姿を現した白いスポーツカー「ビジョンスタディモデル」の進化した姿だった。
この2座のコンセプトスポーツカーは、新たに開発された少し朱色に振った新色の赤、「VIOLA RED(ヴィオラ・レッド)」を与えられ、会場で多くのファンの注目を集めた。ただし朱色に近いというのは会場の照明下での印象なので、自然光の場合はまた違って見えるかもしれない。
「VIOLA RED(ヴィオラ・レッド)」をまとった2座コンセプトスポーツカー「MAZDA ICONIC SP(マツダアイコニック エスピー)」
注目の理由はパワートレインにある。マツダはMX30 R-EVで、シングルローター830ccの8C型をデビューさせたが、この8Cをベースに進化させた2ローターロータリーエンジンが搭載されたからだ。
スペックを見ると、システム出力370馬力でパワーウェイトレシオ3.9キログラム。車両重量1450キログラム。全長×全幅×全高は、4180×1850×1150(ミリ)という期待が高まらざるを得ないもの。そのオーセンティックで奇を衒(てら)わない流麗なスタイリングと合わせ、第1回ジャパンモビリティショーで最も注目される1台となった。
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今回登場した「MX-30 ROTARY-EV e-SKYACTIV R-EV」 を端的に説明すれば、メカニズム的には2021年に発売された「MX-30 EV MODEL」のモーター/発電機と同軸に、発電専用ワンローターロータリーエンジンを追加したものだ。
- ロードスター990S 7年越しの回答
マツダのアイコンともいえるロードスター。マツダにとってはもちろんのこと、世界中のファンにとっても特別なクルマだ。2015年にデビューしたそのNDロードスターが大きく進化した。すでに評判はお聞き及びのことと思う。もはやちょっとしたお祭り騒ぎと言っても良い高評価である。一体何がどう変わったのか?
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マツダMX-30にEVモデルが追加された。これがいろんな意味で非常に面白いクルマだったので考察してみたい。「これこそがマツダのEVへの回答」と受け止める向きもいるかもしれないが、それは半分だけ正解で半分は不正解だ。
- マツダのEVは何が新しいのか?(前編)
東京モーターショーの見どころの1つは、マツダ初のEVであるMX-30だ。クルマの生産から廃棄までの全過程を通して見たときのCO2負荷を精査した結果、35.5kWhというどこよりも小さいバッテリーを搭載した。世の中の流れに逆らって、とことん真面目なEVを追求した結果出来上がったのがMX-30だ。
- MAZDA3 一番上のエンジンと一番下のエンジン
MAZDA3のことはすでに書き尽くした感もあるのだが、国内仕様の試乗会に行ってみたら思わぬ伏兵が待っていた。今回の試乗会の主役はXだったはずなのに、いきなり予定調和が崩れる。SKYACTIV-G 1.5を積んだクルマが素晴らしかったからだ。箱根で行われた試乗会では、乗る人乗る人に「1.5良いねぇ」と言われまくったマツダの人達は、極めて複雑な表情だった。
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