パワハラ加害者はなぜ「自覚」がないのか 負の連鎖はこう止めろ(2/2 ページ)

» 2024年02月16日 08時00分 公開
[武田 正行ITmedia]
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管理職になる条件を見直す必要性

 同調査ではパワハラの加害者は圧倒的に「上司」が多く、次いで「役員」「同僚」という結果に。いわゆる「管理職」と呼ばれる役職者が加害者となっていることが想像できます。

 従業員に対し、若手のうちから業務スキルや商品知識などの研修を行っている企業は多いですが、一方でハラスメントに関する知識については、管理職になってから対応する、という企業が多く存在します。結果的に、多くの人がハラスメントに関する知識が十分でない状態で管理職になってしまい、無自覚の状態でパワハラをしてしまうのだと思います。

 管理職がパワハラをしてしまうと、パワハラを受けた部下はその不満を後輩にぶつけてしまい、さらなるパワハラが発生してしまう負の連鎖も起こり得ます。

 ハラスメントに対して十分な知識を持っている者でなければ管理職になれない、というような仕組みにすることで、会社の風土や水質も変えることができるかもしれません。

著者紹介:武田 正行(たけだ・まさゆき)

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1978年東京生まれ。A型。2008年10月入所。

2001年3月に大学を卒業し、民間の会社に就職をするが、その年に退職する。その後2002年4月から自動車整備の専門学校に入学し、2級ガソリン自動車整備士、2級ジーゼル自動車ガソリン整備士資格を取得、2004年3月に卒業。

2004年4月から2008年9月までハーレーダビットソンのディーラーで整備士として勤務していた。

2013年9月より、海外進出プロジェクトのメンバーとして、アジアを中心とした海外進出に必要な労務管理、社会保険についてのアドバイスを行っている。

現在は約20,000名の企業様の社会保険手続きや数万の企業の相談顧問を行っている。また、ハラスメント・コンプライアンス外部相談窓口のリーダーとして相談員の業務も行っている。


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